June 2007
今回は珍しいピアノのお話!

5月の30日からオーストリアに行って参りました。
6月の1日にはウィーンにある、Porgy & Bess というジャズクラブで、3日にはザルツブルグの近くにあるKremsmunster という小さな街にあるお城で行われたGULDA-TAGE 07 というフェスティバルで、どちらもPaul Gulda さんとのピアノデュオのコンサートをやって参りました。

  今回は珍しいピアノがあったのでご紹介します。 ウィーンに着いた翌日、リハーサルの為にBosendorfer (ベーゼンドルファー)社の練習室に伺ったのですが、そこで使ったピアノがとても可愛いデザインでした。日本のピアノは殆どが黒ですが、海外に行くとピアノはしっかりとインテリアの一部として考えられている部分も多く、こういうデザインのピアノがいっぱいあるんですね。それにしても可愛いデザインだったので携帯で写真を撮って来ました。もちろん音も素晴らしかったですよ!
 
これはベーゼンドルファーのカタログからの写真ですが
ベーゼンドルファーと言えばピアノのロールスロイスみたいなブランドで、特にインペリアルという一番大きなモデルは普通のピアノよりも鍵盤の数が9個も多く、通常は最低音が「A(ラ)」なのに、そのモデルはそれよりも更に低い「C(ド)」の音まであります。そのドの音は弾いてみるとあまりにも低くて「ド」には聴こえないのですが(調律師さんは大変でしょうが)、クラシックの現代物の中にはその音が書かれているものがあるそうです。

  そんな格式あるピアノメーカーがこんなピアノを作ってるの?というモデルがありました。 なんと、ポルシェがデザインしたというモデル。最初にそのピアノが僕の目の中に飛び込んで来た時には「試作モデル?」と思ったのですが、実際に売っている(いた?)モデルだそうで、あの古い歴史がいっぱい詰まっているウィーンの街にあるベーゼンドルファーが作っているピアノとは思えない随分とモダンなデザインでした。
このピアノ、真剣には弾きませんでしたがちょっと音を出してみたらちゃんと普通のグランドピアノの綺麗な音がしていました。念の為にポルシェ・デザインの証拠写真を.....。

楽譜立ての右下の部分に刻まれていました。

ファクトリーにはこんな感じで置かれてました
この他にもMIdi Grand Piano など、日本ではお見かけしないピアノがいっぱいありました。勿論、100年以上前に作られたモデルや、フォルテピアノ(ピアノの原型となった楽器)も展示してありました。

ちなみにKremsmunster で使ったピアノは通常のSteinway のフルコンサートのピアノと、Bechstein (ベッヒシュタイン)というドイツ製のピアノでこちらは120年近く前に作られたピアノでした。

ピアノという楽器は基本的には消耗品で、弦楽器の様に年数とともに値段が上がって行くと言う事は通常ないのですが、それでも弦楽器同様、昔使われていた木の質は本当に良くて音の響きは本当に素晴らしいです。日本におけるヤマハのピアノなども実は古いピアノはとても木の材質がよく、弦やハンマーなどをちゃんとレストアすれば相当良い音で鳴ってくれます。ただそのレストアに掛かる費用がかなりの高額になってしまうので、通常は新しいピアノを買った方が手間も掛からず、値段も安く....と言うことになってしまうんですね。ん〜〜〜〜、勿体ない!

ウィーンに行かれた際に(もしもお時間に余裕があれば)ちっちゃなミュージアム的なショールームもありましたから、ベーゼンドルファーの工場を見学されては如何でしょうか?

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